裏・遍在性モラトリアム

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「嫌われる勇気」の感想と個人的なアドラー心理学の反芻

 

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

 

 

読んだ。

個人的な所感として述べると、「非常に胡散臭い本」である。しかしこれは本の作者や構成を批判するものではない。寧ろ、良い意味で胡散臭いのである。

 

物語は対人関係に悩みを抱え人生を後ろ向きに考える「青年」と、アドラー心理学を研究し人は自らの力でのみ変われると諭す「哲人」の会話劇に始まって終わる。物語の中で青年は自らの不満・考えを哲人に語る中、哲人は青年にアドラー心理学ではどのように考えるかを諭し続ける。青年は物語の下りまで、哲人の語ることを詭弁や矛盾しているように感じ、哲人に対して「新興宗教のセミナーみたいだ」とか「先生(哲人)は私をペテンにかけようとしている!」など物語の中であるが、年上の相手に対して非常に辛辣な言葉で食ってかかる。ここの構成は非常に見事で、青年のスタンスを基本、「哲人を論破して屈服させてやろう」とすることでよりアドラー心理学についての理解を深めていくようになっている。

最初、この本を読んで感じたのはアドラー心理学は心理学に分類されるより、哲学に分類したほうが適当なのではないかということだ。それは物語の最初で語られており、また前述した良い意味の胡散臭さでもある。物語の中で語られている言葉を借りるならアドラー心理学は「所有する心理学」ではなく、将来的に人々の共通理解になるべきだという「到達点」だとされている。余計何故心理学なのか分からなくなるが、しかし以下に記述する課題を解決するためにはどうしたら良いか?をある程度提示しようとしているところは、好意的な面で心理学として受け取っておいてもよいのかなと思った。

 

ここから以下、この本を読んで理解した僕の「アドラー心理学」の反芻

全ての悩みは対人関係より始まる(人生の課題)

         ↓ どうすればよいのか

対人関係の悩みから脱却するカギは自分にある。人は変われる!(課題解決のカギ)

         ↓ どうすれば変われるのか?

① 課題の分離

人は自ら変われる、他者の介入によって変われない 

② 承認欲求の否定

他者からの承認欲求を満たす生き方は自己中心的な生き方であり、他方嫌われる勇気を持つことは真の自由につながる

③ 認知論

人は皆「主観」という眼鏡を通して世界を見ている

④ 目的論

問題を形成しているのは「過去の原因」ではなく、「問題を作るという目的」によってである

⑤ 自己決定性 

対人関係のしがらみは自分によってしか断ち切れない

 

         ↓ アドラー心理学が目指すゴール

共同体感覚(コモンセンス)を身に着ける

① 私には能力があるという意識(自己受容)

② 人々は私の仲間である、という意識(他者貢献)

         

         ↓ 行動面

① 自立すること

② 社会と調和して暮らせること

 

               (週刊ダイヤモンド20167/23号より一部抜粋、改変)